時の無い海


眠らない海の中で
いつしか漣になりながら
指を折り疲れるまで
数えていたかったんだ
白い息、
君が連れてくる日暮れ
音を立てる枯葉の下
ひそりと息絶えた昆虫
いつも何かが終わると思う
確かな強さで握り締めた掌も
いつしか脆い骨になって
ゆるやかな眸は
浅い眼孔をさらけだす

追いかけるように
急き立てられ、それでも届かない
苦悩し続ける遺伝子は
眠りを知ってしまった

海の流れを手探った
月は本能でうごいているのに
はじめもおわりも
時間は持っていない